北海道現代史 資料編1(政治・行政)
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罪状でも出すべきなのか憂慮しており、外務省にご相談したいと述べたところ、当方より、内部で検討した上で、後ほど回答することとしたい旨述べた。3.ついては、以下のとおり札幌市国際交流課長に対し回答することと致したい。札幌市は、中国総領事館の所在地でもあり、中国との特殊の関係にある台湾の問題については、今後とも札幌・瀋陽両友好都市関係の発展と、右友好都市議定書の中で言及されている「日中平和友好条約の精神に基づき」各分野での交流を促()るとの観点から、慎重に取扱う必要がある。具体的には、台湾との交流に関して、右がたとえ民間交流かつ台湾を地域として取扱うにしても、市当局がプレイアップすることは中国側に誤解や不信を引き起すことともなる。外務省としては、謝罪状は今のところ出す必要はないと考えるが、総領事館に対し、(イ)札幌市としては、引継ぎ札幌・瀋陽友好都市議定書の立場、ひいママては、同議定書に記されている日中平和友好条約の精神を堅持するものであり、右から逸脱する考えは微塵もないこと(ロ)台北市長へのメッセージは、儀礼的なものであり、台北市民と札幌市民の間の純粋な民間の文化交流に対し、紹介状として書かれたもので、地方政府レベルでの交流を意図したものではない。(ハ)台湾との民間交流に対しては、今後慎重に対処していく旨回答することで如何か。シィティブであるので、札幌市におかれても、台湾にかかわる問題の時には、外務省と密に連絡を取っていただきたい。(外務省外交史料館所蔵 いずれにしても、中国側は台湾問題に非常にセン戦後外交記録20200025)-第5節 知事による外交の模索583(2) (3) (1) 

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