北海道現代史 資料編1(政治・行政)
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神楽町全人口の約二九パーセントが旭川市に通勤、通学している状態にまでなつているのであります。したがつて、双方住民の間には、常に合併に関する意欲は強く、過去一〇数年来の懸案となつていたものでありますが、近時交通、通信の発達に伴い一体化は一段と強まるとともに、行政圏が異なるために住民の利便を阻害する状態を露呈するに至り、早期合併を望む声は日ごとに強まつてきたものであります。このようなことから、合併気運が醸成されてきたのはきわめて自然であり、むしろ当然であつて、住民感情は全く成熟しており、不安を感ずる何ものもないのであります。双方住民としては、一日も早く合併が実現し、大旭川市民としての誇りと襟度をもつて地域発展の原動力として、将来の繁栄に夢をつないでいるものであります。(旭川市役所所蔵)近時、交通・通信機関の発達は、ますます隣接町村との距離を近づけ、住民の日常生活圏や経済圏は、行政圏をこえて外延的に拡大しているのが一般の都市の実情でありますが、特に旭川市の場合、この現象はきわめて顕著なものがあります。旭川市と東鷹栖町は、都市計画環状一号線を境にして、      市末広町及び春光町と連たんし、その地理的、地形的条件は、人的物的面を伴つてきわめて強い関連をもつて結ばれているのであります。すなわち、七号、八号地区は、市街化区域として設定され、すでに住宅地及びこれに伴う業務地として開発されつつあり、また、国道四〇号沿線及び国道四〇号線か旭川市、東鷹栖町「陳情書」(旭川市「昭和45年度東鷹栖町合併関係書 合併促進委員会」所収)一九七〇年一〇月一五日6 旭川市と東鷹栖町〔1 廃置分合を必要とした理由〕第1節 市町村合併と境界変更813

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