ことになつたが現在道炭労内部に現われている総評に対する深刻な批判退の事実これも現在進行中の石炭界におけるレツ ―― 全道労協の性格で注目されるのは当初社会党を中心にド・パーヂですべて情勢は一変、正式参加は間違いないと炭労道本部田中副委員長あたりも自信をもつて語つている。ついでにいえば炭労の出方は当初全道労協結成の成否のカギを握るものとみられていただけに第二回地方委員会でのこのような決定は準備会参加の幹部に大きな自信をもたせている。工作を進められたこの結成準備に「どうせ社会党の申し子だから」と冷やかな態度を持していた労農系の国鉄道地評新川議長、炭労池戸委員長らが最近では積極的に結成に力を入れてきていることである。炭労が全道労協に対しさきに述べたような態度の変更を示してきたのはこれらの人々の蔭の力が相当物を云つたといわれているぐらいでこの社会党から労農党に至る間の広さが全道労協の今後の消息に微妙な影響を与えるものとみられている。三菱美唄、北炭新夕張などの総評脱いま一つ、来年の五月ごろ行われる予定の知事選挙を始めとする地方選挙に全道労協の果す役割は極めて大きいだろうと早くも関係方面の間に大きな話題となつてきていることは注目してよい。十四日発表された各界にわたる追放解除で道の政界も大きく変ぼう。一例を知事選挙でみると、従来圧倒的に強いといわれていた田中社会党知事も農協系の黑澤酉藏氏の再起によつて相当大きなシヨツクを受けたものとみられ、このような場合全道二十万の組織労働者を擁し、凋落した北労、総同盟に代る道労働戦線の唯一の中核体となる全道労協が今後どのような役割を果すかは、けだし十分注目してよかろう(M)(北海道労働資料センター所蔵)1013第1節 戦後復興期の労働運動
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