北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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越える苦しい激しい歴史的な全国労働者支援のもとに開始されたのだ。臨時作業員の首切も発表され首切は実行された。地協の反対署名運動もされ、教宣部の活動も活発化し社宅では主婦の会も続々と結成された。而してストもやつた。団交も毎日の様に持たれた。其の間北三連や炭労からオルグも来て斗ふ意慾は燃え上つた。七月一日には臨時作業員の首切も妥結調印された。七月八日には愈々個人通告が出された。九日第三十一回臨時大会開催、十日より感激の実力入門が始まつた。全員スクラムを組みワッシヨイ赤旗を先頭に入門する力強さ、其れを見送る主婦達の目にも入門する組合員の目にも涙が光つてゐた。会社間では支部単位に工場長の吊し上げ(説明会)が行われ二回、三回と繰返された。昨日まではヘイつてゐた私達の何処にこの様な強さがあつたかと思われる位ひだ。俺達はこんなにも強くなつたのだと自信が付いたのも此の頃からだつた。オルグが来て共斗も組まれ職場大会も行われた。 〱〱  の掛声も勇ましく、編者注)〔(乱丁〕てゐる。其の間にも中央では交渉が続けられ、職制に対する憎しみは日増に加わり葬式デモ、スピーカー防害等行われたのも其の頃。而して七月二十日、会社は工場閉鎖を通告して来た。二十一日、会社は夜の一時半頃バリケードを張りに来たが青行隊に阻止され、中止を申入れるもきゝ入れず四時半頃敷設させたが待ち構会社も組合も譲るべきは御互いに譲り今度こそは終結まで漕ぎ付ける様な気持がする。各支部では一週間程前から大会を開き入構した后の心構え等を申合わせてゐる。御正月も后半月に迫つたのに子供達も何も慾しがらずに頑張つてるし可愛想だと思つても七人家族ぢやどうにもならない。でも勝利の日を思ひ労働者の今后を想ひば盛々と斗魂が盛上つて来るのを覚える。全国労働者団結と云ふなりにな万才日鋼労働者団結万才を叫びつゝペンを置く。今日も八時の点呼異状なく皆んな元気。各地区のデモ隊来る。御苦労さん。七時のニュースでは会社も組合提出の執行部案を一部条件付きで承知したので、今日の午一二月一七日1016第10章 労働運動

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