北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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決 闘争開始以来、二五六日、無期限スト突入以来一一六日の長期にわたつた今次労働協約改悪反対闘争は組合員、主婦のねばり強い団結と、全労働者の連帯性に立つた共闘の威力は遂に会社を窮地に追い込んだ。今やわれわれ労働者階級の総反撃の体制を確立した。会社の不当労働行為を始めとする弾圧政策は、新聞、世論等ではげしく批判されているところである。われわれを取りまく諸情勢は、紙パ連帯ストを始め、王子争議紙パ労連王子労組苫小牧支部『闘争ニユース』№五〇九(同「王子闘争関係 ②」一九五八年 所収)一九五八年一一月一一日斗争ニュース等全道労協を中心とした連帯スト、全労働者の闘いに対する理解と連帯性は一層深まり、勤評、警職法の反対闘争と共に大きなうねりとなつて敵階級に一大鉄槌を下さんとしている。一方会社は当初の情勢判断を誤り、出血生産も覚悟で狙つた切崩しも、なんら効なく生産の主導権を握ることもできず、現在に至つて事の重大性を認めざるを得なくなつた。更に全国的新聞用紙の不足は、ますます日本の経済を混乱させる様相を示し、王子経営者の無能と前近代的な政策に批判が集中され、かかる事態収拾のため、中山中労委会長の職権あつせんとなつたのである。しかし、中山会長の「ユニオン・シヨツプをたな上げする」方針を骨子とするあつせん態度は、全くわれわれの了解できるものではない。今日までの闘いは、真に労働者として憲法に保障された団結権、団体行動権を守るという基本的な闘いであり、労働者の生活と権利を守り、永久にしあわせを願う切実① 王子製紙労働組合苫小牧支部の決議王子争議第2節 高度経済成長期の労働運動1037     議 (3) 13 

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