青帽は構内にカンズメにされ「うんと働き、うんととろう」と言つたつて、会社が宣伝するように紙が出来ないし、ケガ人が出たり、自殺未遂者まで出しているのですから、なんのために構内に入つたのだか、会社もひどいことをするものだと思います。私たちは、就労デモでピケも毎日出なくてもよいし(勿論今までだつて自分から出ていたのですけれど)余裕ができて、かえつてのんびりできました。―第二組合の人たちに対して、また第二組合について、みなさんどのように考えておられますか。私たちも、今までに色々と勉強もし、教えられもしましたから、ただにくらしいとばかり考えてもいませんけれど、労働者はやつぱり一緒になるのがほんとうだと思います。自分の意志でいつたのはわずかなのですから、その人達だけでも、悪かつたと反省して一日も早くもどつてきてもらいたいと思います。第二組合という形でのこるのかどうか知りませんが、これからでもしつかりしなければと思つています。 ですけれど首謀者についてはどうしても許せません。脱ラクした学卒の人達は、学校を出れば労働者でないと考えているようですが、もつと労働者としての自覚をもつてほしいと思います。中労委には、余り期待をかけておりません。勿論私たちの要求をいれてくれるものであれば結構ですけれど、………そんなものをあてにしていると大変ですからね。私たちは協約をユニオンシヨツプをとるために闘つているのですから、それをとるまで闘います。雪が降ろうが正月が来ようが会社が折れるまで頑張るつもりです。会社だつて私たちの主人がいなければ、満足に紙が出ないことを知つたはずです。紙も五割なんか出ていないようですし、石炭もなくなるし、会社だつてそんなに頑張れませんよ。私たちは明―中労委が斡旋に乗り出し、解決も近づいたように考えますが、みなさんは、これに対する気持というか、心構えというか、聞かしていただけませんか。第10章 労働運動1042
元のページ ../index.html#1056