北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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一七日から全線区で減産闘争及び一九日から拠点七二時間ストに突入した。この様に、組合が減産闘争及び拠点ストに入る中で、道総局は、二一日午前三時「①追分機関区に昭和五二年に予定されている石勝線開業までDLを暫定配置する。②追分機関区で交番検査Aを行う」との最終案を示したが、道地評は「期限つきの配置は、車両基地の廃止につながる。岩見沢第一、滝川に分散配置せよ」として、既定方針どおりストを打ち抜くとともに減産闘争を継続した。また、動力車は二一日、今後の取り組みを協議した結果、「①道地評各地本は、二二日以降、全線区、全職場で減産闘争を実施する。②七月一日ダイヤ改正には非協力で対処する。③六月末から七月上旬の七二時間ストは実施せず、七月二日の臨時中央委員会で協議する」ことを確認した。なお、道地評も二六日午後の戦術委員会で「①二九日からの第二波七二時間ストを当分延期する。②減産闘争を無期限に続行する。③DL配置に伴う車両基地問題とダイヤ改正問題の切り離し協議には応じない」との方針を確認するとともに、同日、札幌市大谷会館に傘下の組合員約一、〇〇〇名を集めて「基地統廃合、七月ダイヤ改悪反対全道総決起集会」を開催した。かかる情勢の中で道総局は、これ以上労使間で交渉を続けても事態の進展は図れないとして、二七日午後三時五〇分、公労委道地方調停委員会に「①DL配置換えに伴う車両基地問題と七月一日実施の時刻改正問題を切離して協議すること。②時刻改正を七月一日に実施するため、六月二八日午前一〇時までに結論を得るよう誠意をもって団行に応ずること」を内容とするあっせん申請を行った。この申請を受けた道地調委は、直ちに労使双方から事情聴取を行う等あっせん作業を進めたが、労使の主張に大きな隔たりがあり、あっせんを継続できないとして、同日午後一〇時三〇分、あっせんを打切った。このため道総局は、二七日深夜に七月一日のダイヤ改正を延期せざるを得ないと判断し国鉄本社に連絡したが、第10章 労働運動1054     

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