図〈略〉で紹介しました。設をつくり、地域の住民や団体のアイディアを生かし、特産品づくりに取り組んでいる例も増えています。こうした地域の努力から、「十勝ワイン」や清里の「じゃがいも焼酎」、標津の「サケ加工品」などが生まれ、全国に通用するものも育っています。この他にも、地域の人たちがつくり出した特産品が数多くあり、十分知られていないものもありますので、別また、最近、感心したのは、下川町の例です。カラマツ間伐材から木炭をつくり、これと鉄板製のコンロを組み合せ、「ふるさとコンロ」として売り出していますが、まさに小さいながら、地域複合型産業の具体例ともいえるものです。こんな工夫は他の町や村でも何かできそうですので、いま一度、地域で考えてみる必要があるのではないでしょうか。また、北海道では、一次産品のロットが大きいことなどから、一村一品にこだわらず、広域的な協力による五村一品や一支庁一品のような特産品を考えることも必要でないかと思います。自分の町だけにとどまらず、となり町と相談するとか、支庁管内で話し合う、そんな特産品づくりも大切に育てていきたいと思っています。地場特産品の開発には、トライ・アンド・エラーは避けられません。〝ひとをあてにしない〟自らの創意工夫、〝補助金をあてにしない〟自らのリスク負担、〝あきらめない〟息の長い取り組み、こうした地道な努力の積み重ねによってはじめて花開くと考えるべきです。道としても、特産品の開発をすすめる施策を構想する場合は、一時的な補助金よりも、長い目でみて何がより効果的で、地域のためになるかを十分検討する必要があると考えます。○地べたからの発想で地域の〝顔〟づくりを 「村おこし 資源の開発、地域の特色ある文化や社会教育、レジャー・スポーツ・レクリエーションのような余暇活動、あるいは、地域の独特な教育、モデル的な福祉なども大き町おこし」には物産も重要ですが、観光135 第2節 経済構造と雇用・人口
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