北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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七戸長生編著『経済構造調整下の北海道農業』北海道大学図書刊行会、一九九一年。『ホクレン九〇年史』、二〇〇八年。西村淳児「北海道農業公社における農場リース事業の実施状況と課題について」『農政調査時報』第五八四号、二〇二〇年。保することは意外と難しい。そこで、釧路管内の浜中町農業協同組合は一九九一年に自前の研修牧場を開設することとし、道内でも初めての試みがスタートした。資料20は開設年に作成された研修牧場の紹介資料である。この後、浜中町では毎年コンスタントに新規参入の実績を生み出すことに成功している。最後に資料21は、上川管内美深町の恩根内地区に所在する新規参入支援組織「R&Rおんねない」(二〇〇三年設立)の一〇周年記念誌である。この組織は恩根内地区に所在する後継者不在の酪農家八戸で設立され、メンバー農家での研修を経て「居抜き(第三者継承)」形態で新規参入希望者が継承する仕組みを構築した。現在までに五件の実績を生み出している。浜中町のように研修牧場を設置する条件のない地域でのユニークな取組であると同時に、同様の仕組みを備えた組織がその後町内で複数立ち上がるなど、地域への波及効果も持つものであった。【主な参考文献】農政史研究会『戦後北海道農政史』北海道農業会議、一九七六年。黒河功「農家負債の現局面」牛山敬二・162第2章 農業 

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