北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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土地改良並びに土地開拓の基本目標は国内食糧の供給増進にあることを認めなければならない。また、現在は目前の評価方式による土地改良事業にかたよりすぎているからこれを改める必要がある。将来十ケ年間に少くとも年々八万ヘクタールの土地を開拓していく必要がある。家畜頭数の増加のため更に多くの資金を充当すべきこと。現在の牧野並びに放牧地は未だまだ充分に開拓されていない。もつと沢山の家畜を輸入して頭数を大巾にふやすことは開拓の増進に附帯する必要事項である。少くとも年々二五〇〇頭の仔牛を輸入する必要がある。畑地かんがいの拡充に対して一段と努力を集中すべきこと。比較的少量の灌漑用水で且つ割安に大きな増産効果があがつた事実からみて、これは極めて望ましい事業である。年々二万ヘクタールの割でやつてゆくし、調査団の検討を仰ぐためおびただしく沢山の計画を提出したが、その中、愛知用水事業、八郎潟干拓事業、篠津(石狩)泥炭地開発事業、及び機械開墾試パ験事業の四つが日本における重要な食糧増産の実現には特に有効であり且つ融資の対象として更に詳細な研究をすすめてみる価値のある事業と考えられる。ある。ここには、現在は未利用地であるが開拓のできる土地が三万ヘクタール、改良見込のある土地が一〇万ヘクタール余ある。この地では既に大規模事業が実施中である。日本では今のところ実施されていない近代的な高能率の整地用並びに土壌運搬用の設備を利用〈中略〉〈中略〉篠津泥炭地開発ことが将来十ケ年間の妥当な目標である。C 農業開発事業のため銀行融資の要請日本は農業開発事業のため二千万ドルの借款を要請日本の有望な土地開発源として石狩平野の泥炭地がイロット(d) 14 195   (c) 11 第2節 農業近代化の始動

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