北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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で、その基礎となるものである。であるから最も一般的な農家の集団である農事組合の活動を、生産を拡充し生活の向上を推しすすめるよりどころとしての役割を、十分に発揮させるため、農事組合の自主的な活動に対し、道は関係機関とともにお手伝いをする。なお、農事組合の外に、農業のための同じ目的をもつた農家集団に対しても、農事組合育成との関係をたもちつつ、今まで通りその活動をのばすようにするというのがこの要綱の趣旨であります。㈡ 育成強化の方針。農事組合(生産組合、農事実行組合、実行組合、部     落農協等の地域的な集団を含む)1.農家の自主的な組織として育成する。真に農家の自主性にもとづいた、農家自らの社会的な地位を向上するための、民主的な共同の組織としたい。2.生産の増強と生活の改善を推進する共同体として育成する。3.グループ活動が推進力となる組織として育成する。農業収人を増加して、農家の生活を向上させることを目標として、生産をあげるための施設を整備することや、土地利用の効率化、資金の導入や、負債の整理等を通じ経営を改善し、又、技術の改良、生活の改善等、または之等に関連する事業をおしすすめるための共同の組織としたい。今までの農事組合は、ただ組合長や部長をきめて、この役員に仕事をまかし切りにしていたため、役員の仕事が忙しく、いきおい一年交替ということになつていたのであるが、今後の農事組合は、真に民主的な組織で、総合的に、かつ効果のあがるように事業をすすめるため、農事組合の中に、グループを目的ごとに設けることにし、そのグルーブには、組合員は必ず入ることとする。そして、そのグループが組合内の生産や生活の中の問題を引つぱり出して、研究し、研究の結果、良いことはどんどん事業を実施してゆくところの、グループ活動が中心となる組213第2節 農業近代化の始動

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