北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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〈中略〉た、司法に訴えるしか解決の道はないのかとも考えています。ウ 関係機関及び行政に求めること津別町農業を取り巻いている状況の中で、物理的な条件である中山間地域・積雪寒冷地の問題をはじめ、社会的条件でもある高齢化と後継者不足・離農・過疎、経営上の問題である負債の問題など、どれをとっても明るいきざしが見えません。津別町における、農業の持つ産業としての位置付け、集落機能として、食糧確保としてなど、町としての位置付けが不明瞭だと思います。このことについては、農業にとどまらず、商業や林業にも共通していえる問題でもあります。子、孫子の代に汚点を残さないためにも、各課題別の重点政策や各種具体策を明確にするとともに、その実現に向けた政策予算の計上をお願いします。行政のポーズ予算では抜本的な解決にはなりません。また、行政が身近なものとして感じられるためにも、町民の素朴なひらめきや、発想を形にする部所の設置など、行政の体質改善を求めます。高齢化と後継者不足に悩み、過疎が急速に進行している地域の実情や、条件不利地で農業を営んでいる者の実情を知らない国及び道の役人は必要ありません。全国バラまきの補助ではなく、地域の実情にあった農業補助事業政策を進めるよう町は、道及び国に要請願います。また農業は、国土保全機能を果たしていることを国は認め、その評価をお金で生産者に還元するとともに、その保全機能がままならない状況に陥っている町や地区に対し、特別対策を早急に講じられるようお願いします。最後になりますが、津別町の特殊性にあった町(3)       10.行政に対して求めること(1) (2) 252第2章 農業

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