北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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きく減少しています。米の消費動向を概観すると、米消費量は減少を続けており、この中で、食料消費を家庭外に依存する傾向が強まっていることを反映して、中食・外食における米消費はむしろ増大しています。また、家庭用消費において、消費者の判断基準が、ここ一〇年の間に銘柄や味から、価格や安全性へとシフトしています。年代別の米消費量は、特に五〇、六〇代層の消費の落ち込みが激しくなっています。加工用途については、一三〇万トン程度の需要がありここ数年大きな変化は無いが、清酒用が落ち込む一方で、加工米飯用需要が増加しています。また、加工用途は他の品目との熾烈な競争の下で価格引下げの圧力が強く、輸入米粉調整品による代替も進んでいます。国は、生産調整の限界感や計画流通米のシェア低下を受けて、米政策の抜本的見直しに着手していま2.「新たな北海道米の生産・集荷・販売方針」について(1) 〈中略〉す。以上のように、平成八年産以降、「北海道米生産・販売方針」を核として生産・販売両面において着実に前進を果たしてきましたが、米を巡る情勢は大きな変化をしており、情勢変化に則した北海道稲作の「新たな生産・集荷・販売方針」を構築して取り組むこととします。取り組みの期間は、三年から五年間を想定します。取組みの前提となる当面の生産・販売フレーム新食糧法の施行以来、米の消費形態、価格形態、流通形態、販売形態が大きく変化し、現状、北海道米に求められている需要に対応でき得る産地体制を構築するため、下記のフレームで取組む必要があります。ア.現行の生産面積規模で想定される自主流通うる(7) 255(3) (2)      (6) 第4節 国際化農政期の北海道農業

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