京浜市場におけるカラマツ利用と道内カラマツ製材工場〈一九七一~七八年〉Ⅲ カラマツ材の京浜向販売状況カラマツ材生産が地場需要と密着していることは表五微量である。道外販売のうち京浜向は三~四千㎥にすぎない。京浜向の一部は製材用であり、一部は足場材、坑カラマツ林業の発展北海道立総合経済研究所「京浜市場におけるカラマツ材の動向」(北海道カラマツ対策協議会『カラマツ総合利用育成対策事業調査報告書 〈略〉から明らかであるが、それを反映して道外販売は和53年度』一九七九年 所収)丸太などの土木用である。その状況は表六〈略〉に示したとおりである。表六のかぎりでは、カラマツの京浜市場での動向など問題とすることにはならない。それが重要問題とされるのは、別の対応があるからにほかならない。それはカラマツ素材(丸太)としての京浜販売はとるに足りないが、素材以外の京浜販売が多いからである。素材以外のもの、それを具休的に示すと製材ということになる。実にカラマツ製材販売量の約半数が京浜向なのである。つまり、カラマツ製材の半分ということは、カラマツ素材生産量のうちの約二〇%程度が製材の形で京浜へ販売されていることになるのであり、この迂回した状態を考慮するとき、カラマツ林経営にとっては、まさに看過することのできない要因をはらんでいるといえる。すなわち、ここ数年の状態をみると、カラマツ製材は 昭 年間約一〇〇~一五〇千㎥生産され販売されているわけである。しかも、そのうちの一/二ないし二/三が網走、333〈中略〉第四節 カラマツ林業の発展と新たな政策展開第4節 カラマツ林業の発展と新たな政策展開22 (1)
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