カラマツ素材生産一〇〇万㎥を超える大部分のカラマツ製材工場の姿なのである。ところが、カラマツ製材販売量の大なる大規模工場は、工場数にしてわずか数%存在するにすぎないにもかかわらず、カラマツ製材販売量はカラマツ製材工場の四〇%前後を占め、さらに京浜向販売量は約半分、とくに最近では二/三までを占めるに至っており、この少数の大規模工場によって、カラマツ製材の動向は左右されるといっても過言ではないのである。このように、カラマツ製材工場は大部分の小規模層と、一部分の大規模層とに完全に分離した存在形態をとり、その中間に中規模層が介在するという複雑な状態を示しており、一口にカラマツ製材工場といって律しえないところに多様な問題が包蔵されることになるわけである。『北海道民有林新聞』一九八四年一〇月四日(北海道林業会館図書資料室所蔵)道林産課はこのほど、五十八年度カラマツ素材・製材流通調査結果の概況をまとめた。それによると、カラマツ素材の生産量は一〇七万立方メートルで、この用途では梱包材を軸とする製材用が四九%、パルプ用が三六%と二大需要で八五%を占めている。一方、製材は三一万五、〇〇〇立方メートルの生産量で梱包材、仕組材、ダンネージ、パレット材で九五%を占め、その八四%が京浜へ移出されている。・素 材 カラマツの素材生産業者は四九六業者で、前年より二五業者増え、生産量では一〇七万一、〇〇〇立方メートルと前年に比べ一四%増加した。所管別生産量の内訳は、国有林一三万三、〇〇〇立方メートル(一二・四%)、道有林四万六、〇〇〇立方メートル(四・三%)、一般民有林八九万二、〇〇〇立方メー素材生産一〇七万㎥五八年度カラマツ素材・製材流通調査製品は三一万五千㎥ 輸送用資材が九五%に第4節 カラマツ林業の発展と新たな政策展開33723
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