9 共同漁業権漁場の広域化〈一九六二年〉動力船漁家層とに分解し、かつ、無動力船階層を底辺とする従来のピラミツト型構造が変形するまでに至つておらず、生産性の低い無動力船階層が依然として多数存在している現状である。このような本道漁業構造の特異性が沿岸漁業の生産性向上をはばみ、その所得を低い水準に停滞させる一つの要因ともなつているのである。漁業権切替指導方針第2.共同漁業権第二次切替について北海道水産部「漁業権切替方針(共同2~5、定置・区画3~10次)」一九六二~九七年〈中略〉昭和三七年九月一〇日北 (北海道立図書館所蔵)海 道 1.漁場計画樹立にあたっての基本的考え方その間において、本道沿岸漁業のすう勢は大きく変遷し定置漁業等いわゆる待ち網漁業から中小動力漁船漁業へ移行しつつあって、共同漁業の実態も第一種共同漁業の内容たるそう類、貝類等を目的とする特定の漁業を除いては、これら漁船漁業が生産の主体を占めつつある実情である。の現行関係地区はこれらの実情に照してすでに狭隘にすぎる面が多いため、一部に紛争、あつれきを派生し、ひいては円滑な漁業の発展を阻害する要因ともなっている。度利用を促進して中小動力漁船漁業の安定とその有機的発展を図らしめるため第二種共同漁業及び第一種共同漁業のうち中小動力漁船漁業にかゝる漁業については単に従前の漁場区分の踏襲或いは組合及()至町村等の現行共同漁業権は設定以来一〇余年を経過しており、ひるがえって中小動力漁船漁業にかゝる共同漁業権よって漁場計画の樹立にあたっては海面の総合的高ママ376第4章 水産業
元のページ ../index.html#390