北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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冷凍すり身技術の開発〈一九五九~六八年頃〉ン未満のものとする。2 当業船は、七〇トン以上八五トン未満のものとする。六 許可条件専業船の許可については、北海道に在籍する中型機船底曳網漁業の許可トン数(基本トン数)五〇トンを充当せしめるものとする。七 根拠地根拠地は、特別に制限しないものとする。また、当分の間、道外根拠地の使用を認めるものとする。第1章 北海道地域の企業化(昭三四~三九)と協会の設立(北海道立文書館所蔵)全国すり身協会『冷凍すりみ・二十五年』一九八四年冷凍スリミの技術開発は、周知のとおり北海道に創まる。北海道水産試験場が、同場網走支場及び網走市内民間工場を使用して、約一〇トン(昭三四年五月)を試作、試販したのが端緒となり、翌三五年に北海道庁は希望の四工場(余市一、網走三)を指定して、企業化を図らしめた。この年、年間二五〇トン(失敗廃棄品を除く)が生産      肉ハム・ソーセージ向けとなった。され、価格は消費地着トン七万円、需要のほとんどが魚当時、「道水試スリミ研究班」の予算は充分でなく、この面に対する協力として、指定四工場の申し合わせによって「北海道冷凍魚肉協会」が設立され、試験研究費の不足、試販事業に要する財源として、年間二〇〇万円余が支出された。従って、企業化の採算性は度外視される結果となったが、事業の将来性にはげまされ、使いものになる品質の確定、困難な需要先の開拓が指向され、苦労が重ねられた。爾来、北海道内に於て、工場指定を受け、技術の指導38413 第4章 水産業

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