族資源は減少し、これに依存する沿岸漁業者は窮地においこまれています。このまま推移するならば、日本海武蔵堆における漁業は壊滅状態となり、国内有数の漁場である武蔵堆は荒廃し回復が望めなくなることは必至であります。また、太平洋岸においてもソ連漁船につぐ韓国漁船の操業により、大きな打撃をうけており、日本海同様沿岸主要魚族資源は減少の傾向にあります。再三申し上げます通り二〇〇海里新海洋秩序が世界的に定着する中で、わが国二〇〇海里内の魚族資源の維持培養をはかり、漁業の安定的発展を期すためには、わが国漁業水域法を全面適用し、これに基づき二〇〇海里内の資源管理を適切に行うことが緊要であります。仄聞するところ、西日本沿岸においても韓国トロール漁船の違反操業が頻発し、地元漁業者からも漁業水域法の適用を求める強い意見が出されているとの事であります。従いまして、将来にわたる日本漁業の発展を期すため、英断をもって漁業水域法を全面適用し、これに基づく韓国漁船の規制と資源の適切な管理を行なわれたいのであります。2 操業が続けられている日本海武蔵堆は存亡の危機にあり、資源の枯渇と漁場の荒廃を防ぐため、集中操業を排除する措置を早急に政府において実施されたいのであります。3 に冬場の盛漁期を迎えることとなりますが、従前の韓国漁船操業の経緯から本道漁業者の韓国漁船に対する不安感は強く、韓国漁船とのトラブルが懸念されるところであり、政府間協議に基づく禁止措置の遵守はもとより、漁具被害防止等について万全が期せられるよう関係機関の連携による監視取締体制の一層の強化をはかられたいのであります。4 億八千万円に達しており、休漁等に伴う逸失利益を加また前述いたしました通り、現在、韓国漁船の集中今後、本道周辺海域においては、スケソ漁業を中心韓国漁船により本道漁業者が蒙った被害のみで約七398第4章 水産業
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