定置漁業権行使の適正化〈一九七八年〉漁業権切替方針第1 海面における定置漁業権及び区画漁業権の切替について1 基本的な考え方新しい海洋秩序の時代を迎え、本道水産業の中でも沿岸漁業の占める位置は一段と比重を増し、我が国における主要な水産食糧基地としての役割を果たすためにも、本道沿岸漁業水域においては、今後とも資源の増大に努め、漁場の高度利用を促進することにより、沿岸漁業生産力の一層の向上を図ることが急務とされている。このような情勢のもとで昭和五三年度に実施する漁北海道水産部「漁業権切換方針(共同2~5次、定置・区画3~10)」一九六二~九七年昭和五三年二月二八日 業権切替に際しては、現行の漁業権漁業のあり方について再検討を行い、当該漁業が直面している諸問題に適切に対処し、漁業調整の円滑化を図るものとする。部 北海道水産 定置漁業権本道の定置漁業は、一部には不安定なものが見られるものの、その大半は比較的安定しており、本道沿岸漁業におけるウエイトも高まってきている。今次切替に当たっては、資源の動向や社会経済状勢の変化について、十分配意するとともに、この漁業が比較的広範囲の漁場を独占排他的に利用する漁業であるので、共同漁業等他種漁業との調整により水面の総合利用が図られるよう徹底した検討を行うものとする。特に、さけ定置漁業については、人工ふ化放流事業の進展による沿岸来遊量の増加に伴い、その漁業生産が年々増大する傾向にある。人工増殖資源を対象とするこの漁業の安定的な発展のためには、ふ化放流事業に必要なそ上親魚の確20 第4章 水産業(1) 406
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