北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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二〇〇海里時代における水産加工業の転換方向保によるさけ資源の一層の増大とその合理的な配分が不可欠の要件であるので、次に掲げる事項を重点として漁業権の切替に当たるものとする。ア 資源の動向に対処した適切な漁場計画の策定イ 「さけ・ます増大再生産計画」の推進を図るための再生産親漁()の確保ウ 各海域における従前の実績と回帰資源量との関連を考慮した調和ある資源配分エ 多数の地元漁民に資源の配分を図るための協業化(共同経営化及び法人組織化)の促進区画漁業権本道の海面区画漁業は、近年、栽培漁業に対する関心が高まり養殖技術の著しい向上、沿岸漁場の再開発と相まって、ほたてがい等一部の養殖業についてはめざましい発展を遂げているものの、その他の養殖業にあっては、いまだ不安定な状況にあるものも見受けられる。今次の漁業権の切替に当たっては、共同漁業等他種漁業との調整を図り、水面の高度利用を通じて海面区画漁業の生産力を増大させるため検討するものとする。1      魚ンで、二〇〇海里規制以後もすけとうだら等北洋魚種の減少をいわし、さばの増加で補い、総量では引き続き増加している。受け、生産量は五一年二五六万トンから五四年二一八万トン(五一年対比八五%)に減少している。水産加工業をとりまく経済的環境加工原材料の供給動向我国における漁業生産量は、五五年一、〇八三万トしかし、北海道は二〇〇海里規制による影響を強く特に、主要加工原材料であるすけとうだらが、五一北海道水産部『水産加工業振興ビジョン(要約編)』一九八〇年(北海道水産林務部所蔵)40721 第3節 200海里の影響と沿岸漁業振興(2) (1) 

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