北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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ホタテガイ漁業・養殖業の基本対策ほたてがい漁業対策検討プロジェクト提言 「ほたて漁業の未来に向けて」1 最近のほたて需給環境本道のほたて漁業は、昭和四〇年代における噴火湾の養殖漁業の着手に始まり、その後オホーツク海での大規模な種苗放流による地まき漁業の発展とともに、その生産を飛躍的に増大させ、平成五年には三七万ト新しい沿岸漁業・漁村づくりと漁協再ほたてがい漁業対策検討プロジェクト「ほたて漁業の未来に向けて」一九九五年ンに達するまでになりました。この間、噴火湾海域での大量斃死や全道的に貝毒が発生するなどのいくつかの厚い壁に突き当たりながらも、増養殖技術の進展や浜の積極的な事業展開により着実に発展し、本道の沿岸漁業を支える中心的な漁業として成長しています。後退による外食産業需要の減少、家庭需要の伸び悩みや長引く輸出不振から、需要は停滞し需給バランスは大きく崩れ、平成五年にその産地価格はついに一二七円まで急落する事態になりました。こうした需給環境の著しい変化は、買い手市場を作り出し、価格形成の主導権は完全に消費地が握る状況となっていたのが、平成五年の状況でした。  編 れた低価格が逆にインパクトとなり、量販店での需要が拡大し、家庭消費が大幅に伸びてきている実態にあります。このようなことから、ほたてがいはもはや高級品というイメージを脱し、一般食品として家庭に浸このような生産量の急速な増加の一方、近年の景気平成六年に入ると、このような状況の中で生み出さ第四節 グローバル化の進展とバブル崩壊後の水産業41222 第4章 水産業(1) 

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