北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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ラマスの資源増大の展開方向を「広域プログラム」として策定した。【Ⅴ さらに、地域プログラム等日本海地域の漁業振興に向けたビジョンを着実かつ効率的に実現するため、推進体制や支援方向などを「ビジョンの推進」として取りまとめた。【Ⅵ Ⅱ 漁業振興に向けた地域の取組み日本海地域は、漁業就業者の減少や高齢化が進むとともに出稼ぎへの依存度も高く、また、様々な施策の推進母体となる漁業協同組合の経営基盤や市町村の財政力も総じて弱いことから、リスクの高い新たな取組みにあたっては、人的にも経済的にもその負担に限界がある。このような状況のもとで、真に地域に根ざした漁業振興対策を講ずるためには、浜が何を求め、何をしようとしているのかを十分に把握し、地域になじみ、浜の意欲的な取組みを促す施策を集中的・効率的に展開することが求められる。こうした考えから道においては、関係市町村の協力を広域プログラムの展開】ビジョンの推進】得ながら、日本海地域の支庁や普及指導機関を通じ、平成三年九月以降、漁業協同組合ごとに漁業振興の意向や構想についての調査を実施したが、その結果、日本海地域全体で三五九件の取組みが計画されている。日本海地域の漁業は、漁船漁業の主体となっているイカ、マス漁業の不振やアワビ、ウニなど浅海資源の減少等により、漁業生産が低位にあることから、地域にとって新たな漁業の振興や水産資源の増大が最大の課題となっている。このため、日本海地域全体を通じて、新たな漁業振興策としてあるいは直接的な資源増大対策として、栽培漁業の振興に関する取組みが全取組みの六七%と圧倒的に多く、次いで活魚など出荷体制の改善や地場での加工処理により、漁獲物の付加価値を高めようとする取組みが多い。地域の取組み方向第4章 水産業     (5) (1) 418

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