北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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〔第三次合理化設備完成披露式典あいさつ、祝辞〕新鋭設備を駆使して生産に=経過報告=秋たけなわのこの佳き日に、皆様の御臨席を得まして、かくも盛大に第三次合理化設備完成披露式を挙行できましたことは、所長といたしまして大きな喜びであり、また感激にたえないところであります。さきほど、第三次合理化計画による各設備をご覧いた       だきましたが、ただ今から、その建設の経過とその後の稼働状況について概略御報告申し上げたいと存じます。御承知のとおり当所におきましては、昨年十月に完了富士製鐵株式会社室蘭製鉄所『白樺』四七四号所長 一九六一年一一月しました第二次設備合理化により、従来の主体設備のアンバランスを是正し、均衡のとれた鉄鋼生産体制を確立した次第でございますが、これと前後して、わが国の著るしい経済伸張に伴う国家的な鉄鋼増産の要請から、当所でも各生産設備を増強して大巾な増産体制をとることとなり、一昨年の十月に、総工費二百五十億円にのぼる大規模な第三次設備合理化計画を策定するに至ったのでございます。この計画は、第四高炉と転炉の建設を中心として、銑佐山 励一 鉄から鋼塊鋼材の全般にわたる画期的な設備の増強を図る一方、各設備には最新の技術をとり入れて、品質と労働生産性の向上を図ることを目的としたものであります。計画の決定とともに、直ちに第三コークス炉の改修にとりかかったわけでありますが、爾後、後方荷役設備の完成までわずか二年たらずの期間内に、第四高炉をはじめその他各設備はそれぞれ工事を完了し、現在ことごとく稼働にはいっている次第でございます。その結果、当所の生産量は、この三月と十月を比べま第二節 高度経済成長期の大型投資4 新鋭設備を駆使して生産に453第2節 高度成長期の大型投資

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