北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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すと大体、銑鉄において月十万トンから十六万五千トン、鋼塊において十二万トンから十七万トンへと飛躍的な増加を示すに至っており、更に今後フル稼働の段階では、粗鋼で二十万トンを予定しておりますので、従業員一人当り粗鋼生産量で月十三トンから二十トンと、実に五十パーセント以()下の労働生産性の向上が期待される次第でございます。これは計画策定当初の予想をはるかに上回るものでありまして、本日ここにこの成果を皆様に御報告できますことは、私にとりまして欣快これにすぐるものはございません。同時に、かような短期間によくこの成果をあげることができましたのも、一つにかかって計画の遂行に当りお寄せいただいた各界の並並ならぬ御好意と御協力のたまものであると心から感謝申し上げる次第でございます。次に、主要設備について御披露申し上げたいと思います。まず、本計画の中核をなす第四高炉につきましては、ママ昨年二月の着工以来一年二カ月の短時日に、約四十億の巨費と延十八万人の人員を投入して、本年四月十七日に火入式を挙行するに至ったものでありますが、その容量において国内最大であることのほかに、構造型式や原料装入方式等におきましても当所独自の最新の技術を導入しております。設備能力は日産千七百トンでありますが、操業開始後半年にしてすでに日産二千トンをこえる好調な作業成績を示しております。この第四高炉に供給する原料の処理設備といたしまして、工費約十五億で新設した第四焼結機が同じく五月一日から稼働にはいりましたが、これは設備能力日産二千トンで、石灰石を添加したいわゆる自溶性焼結鉱を生産し、第四高炉の成績向上をもたらしております。更に、第四高炉の操業に対処してコークスの増産を図るため、工費約十六億をもって第三コークス炉を改修し、この三月から稼動させておりますが、これは国内で初めての炉高四・六メートルという大型炉であり、高炉ガス454第5章 工業・情報通信【資本財】       

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