北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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上げられました御努力に対し、関係の皆様とともに深甚なる敬意を表し、将来ますます堅実なる経営方針のもとにいよいよ業績を伸張拡大され、社運のいやさかを祈念してやまない次第でございます。新設備の順調な操業を鉄鋼連盟会長 貴社はかねてから鉄鋼増産の要請に対処して当製鉄所の第三次合理化を計画され、その完遂に鋭意努力せられてまいりましたが、このほど第四高炉及び転炉を主軸とする諸設備が竣工し、ここに御披露の運びとなりましたことは、まことに慶賀に堪えず、永野社長はじめ関係者御一同の御感懐はひとしおのことと御推察申しあげ、衷心よりお慶びを申しあげる次第であります。当製鉄所は、これら諸設備の完成により、鉄()銑から各      とともに、各設備のオートメーシヨン化とエネルギー部種鋼材に至るまでの一貫作業の規模は飛躍的に拡大する門の集中管理方式の採用による労働生産性の向上等、そのもたらされた成果はまこと甚大なものがあると存ずる銑鉄のであります。いまやわが鉄鋼業界は、日本経済の進展と貿易自由化のすう勢に対処し、一層の需要充足力と国際競争力の強化を図るべく絶え間ない前進を期している次第でありますが、このときに当り当製鉄所の合理化計画の完成をみ小島 新一 ましたことは、ひとり鉄鋼業界のみならず邦家のため、まことに御同慶に堪えないところであります。ここに、これら諸設備の順調なる御操業と御社の一層の御発展と御隆昌とをお祈り申しあげお祝の言葉といたします。〔(代読 当社は、国家的な鉄鋼増産の要請に対処して、昭和三十四年に、室蘭、広畑両製鉄所の設備増強と、東海製鉄の建設を立案した。当室蘭製鉄所では、この一連の計画に基づき、総額約二百五十億円の巨費を投じて、第四高炉および転炉の建設を軸とする全設備の拡充改良を行ない、大巾な生産増編者注)八幡製鉄常務藤井丙午〕第三次合理化計画のあらまし約二五〇億円を投じて458第5章 工業・情報通信【資本財】

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