北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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再建への決意 みなさんご承知のように八月三十一日付をもって、私共の仲間である二〇一名の方々が勇退されました。本日より残った我々の手で、室蘭製作所の再建をはからねばなりません。このことが、勇退された方々の我々に対する最大の願いであり、また我々の最大の責任であります。去る三月三十一日には、二十五名の職制の方々が勇退されました。私は製作所長として、かかる礎の上に何と構造不況とその対応株式会社日本製鋼所室蘭製作所『鋼の友』八五九号一九七九年九月きびしい道を決意と実行で取締役所長 しても製作所再建を果さねばならないとの決意を新たにしております。室蘭製作所の全員の再建への決意と実行を、全従業員に是非共お願いいたします。日本製鋼所は栄光ある七十余年の歴史において、何度か重大な危機に直面しながらも不死鳥のごとくこれを打破し、今日までの歴史をきざんでまいりました。我々も決して苦難をのりこえた先輩に負けることが出来ません。この九月から始まる再建へのきびしい道を、全員の総力を結集し取り組んで行きたいと思います。川口 三郎 極めて重要な九月が始まるにあたり、簡単ですが私の決意を述べると共に、ご協力をお願いいたします。この八月末をもって、長い間同じ室蘭製作所の中で苦労を共にしてきた二〇一名のみなさんが、勇退による協力ということで職場を去られました。私としても、こうした事態を何とか避けようと、みな       さん共々懸命の努力を重ねてきただけに、まさに身を切黒字へ厳しく監視 新たな歩みへ組合長 斉 養太郎 第三節 一九七〇年代以降の各企業8 再建への決意472第5章 工業・情報通信【資本財】(1) 

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