北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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必要がある。また経理処理能力が低く、有能な事務職員を雇用する能力を持たない企業群に対しては、関係事務を委託処理する方式などを検討すべきであろう。木工センターに対する依存度が高く、経営に自主性、自立性を欠いている企業がある。共同仕入れを利用し安い価格で購入するために、組合員は非常に多くの便益を受けているが、一部には仕入債務ばかりでなく、その他の各種債務も返済をとどこおらせている企業がある。木工センターとしては、売上債権、その他貸付金別に債権限度額を組合員毎に設定し、期日には確実に請求、回収する習慣を確立すべきである。資金面について、組合員に対して安易な考えを持たせすぎ、依頼心を高め過ぎたうらみがあり、木工センターを通しての負債に対しては、負債意識が欠け、決算書表示もしていない企業もある。このようなことは、速かに是正すべきである。は、取引勘定形式を統一し、明白に実態を把握しうるようにしなければならない。企業に対しては、木工センターとして、内部監査を行ない得るようにし、強力に経営指導をするとともに、経営状態に応じて、積極的に、協業化、系列化を促進すべきであろう。四〇年末借入の年末融資を四一年内に返済することは困難である。       増資についても積極的な指導を行なつて、適正な自己処分、設備投資により強力な指導を加えるとともに、資本率となるようにさせるベきであろう。れるが、経営者として必要な経営能力を高めるための努力に欠けているように思われる。また、木工センターと組合員との貸借関係についてなお、債権限度額を超過しなければ、経営し得ない小規模企業の過半は、長期負債の償還能力もなく、企業体質が非常に悪い企業に対しては、遊休資産の経営者は、日常の業務に忙殺されているためと思わ第1節 大衆消費の時代へ(4) 509(3) (2) 

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