その趣旨をお知らせします。「再建計画」は、十二年度から十四年度の三ケ年とします。経営目標は平成十四年度に経常損益をプラスに転じることです。この目標に向けて各事業(乳冷市ア育業医肉)単位に現状をよく分析し、今年度の見通しに加え、十三〜十四年度を含めた試算に基づき、全員で討議致しました。各事業共に予想以上にダメージは大きく、今後の失地回復には相当な投資と時間が必要であることも共有化しました。経営の目標に向けて抜本的に事業がどうあるべきか、メーカーの本来の最重点課題である商品開発体制、不採算事業の方向性、グループ内事業再編、各事業の戦略的位置づけ等々、抜本的な改革を強力に推進する必要があり、本件に関しては、今後も集中討議を行い、九月末には基本的な「再建計画」(案)を策定致します。また、営業活動の再開については、八月末から九月上旬にかけて一気に踏み出す予定でしたが、「大樹」の一件が発生し、着手が遅れてしまいました。店頭での一斉行動、チェーンタイアップの実施、企業広告を手始めとした通常の宣伝活動の再開、特別セールの実施等々、基本プランの枠組みはできておりますから、状況の沈静化をまって、直ちに実践に移る予定であります。尚、従業員はもとより、OBの皆様、そしてお取引先など関係先の皆様からのあたたかい励ましを頂き、雪印商品を購買して頂くプロモーションについては、既に実行中であり、これも日を追う毎に大きな成果につながるものと期待しております。以上、実行したことと、現在取り組み中のことを申し上げました。なお、商品の安全確保が最優先課題であることから、工場の要員増強配置については、既に指示を行っております。さて、今回の一連の事件を通じ、事の本質の重大性を 全ての従業員が知っていなければならない基本知識に欠あらためて痛感致しました。そのひとつは、「生乳を原料として扱い、牛乳・乳製品を製造するメーカーとして、けていた」ということです。今後、教育による基本知識の徹底、組織のあり方、運用の再構築、意思決定の問題等々、早急に改革への着手を行います。ふたつめは、現527第3節 企業の社会的責任と食の品質
元のページ ../index.html#541