北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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1.食品製造メーカーの原点をしっかりと意識し、消費者及びユーザーの要望に対応出来るこれからの食品会社として、平成一七年度を「製造改革元年」と位置付け、「よつ葉乳業の再生」に取り組む。当社の主管工場である十勝主管工場を、事業の基幹と位置付け、ここの整備の他工場は十勝主管工場の整備・更新が終了するまで、現状の維持・保全を基本とする。ただし、法の改正適応、法の遵守、ユーザーの要望による品質の改善等は取進める。十勝主管工場の整備・更新は、乳製品工場、原料チーズ工場を中心とする。新規取得の土地を含めた構内の将来構想も含め、レイアウトする。これらに要する期間はおおよそ一〇年間とする。従って、根釧・北見・宗谷各工場については、一〇年間、大型投資・更新はしないことを前提とするが、現在検討している乳製品工場再編の枠組みにおいて更新を優先する。道内積極的に参加・検討する。乳量の増加に伴う処理量増加については、液状原料乳製品工場(濃縮乳、生クリーム等)の新設で対処することを検討する。十勝主管工場の乳製品工場着工の時期は、平成一九年度〜二〇年度を目標とする。この実現のためには、新市乳工場の減価償却費の圧縮、現在ある借入金の圧縮と「輸入バター金属片混入事故」「チェダーチーズ金属片混入事故」の補償金支出に伴う累積損失解消が、前提条件となる。更に、乳製品工場は一五〇億円程の投資と予測されるので、その減価償却費を勘案すると、この負担に耐える財務体質、あるいは有税償却をする資金力があることが不可欠である。失敗を許されない大型投資であるから、新プラントより生産される製品は、同業他社より品質・物性面で優れていること、価格面で競争力のあることが絶対的な条件である。第3節 企業の社会的責任と食の品質(5) 531    ・ (2) (1) (4) (3) 

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