踏まえた調整を行った記録も残されている。この後、一九七三年一〇月にダイエー札幌店がショッパーズプラザとして中心街ビルに開店し、ダイエーの北海道進出一号店となった。道内資本の動きも活発であり、新たな小売業態の開発も進んだ。(丸ヨ西尾)がコンビニエンス・ストアという新たな業態の開発に乗り出し、一九七一年に一号店をオープンさせたことに始まる。本資料の『西光レポート』第一号は、一九七三年四月に発行されているが、「実験店」六号店までが開店し、更に九号店までが同年七月までに開店予定という状況の中で、本部と各店との意思疎通をスムーズにする必要から発行が始められた。本資料からも各店の具体的な状況が報じられていた様子がうかがえる。なお、現在セコマ本社には、『西光レポート』がこの第一号から第一〇号(一九七三年八月一五日)まで残されており、加えて、一九八一年から発行が開始された社内報『phoenix』も所蔵されている。始まる旭川の薬店を起源とし、五六年に「ツルハ薬局」へと屋号を変更した後、六〇年代後半からセルフサービス販売を導入、七〇年代からドラッグストア業態を本格的に展開していった。「株式会社クスリのツルハコントロールセンター」は一九七五年に設立され、ドラッグストアのチェーン展開に必要な本部組織の機能を担った。本資料は、同社の札幌営業本部が管轄する澄川店で働く「パートさん」へのインタビュー記事となっている。流通政策の分野では、大規模小売店舗法(大店法)の動向が重要である。大店法は一九七三年一〇月に公布、七四年三月に施行された法律で、スーパーも含めた大型店全体を規制の対象とした。大店法は事前審査付届出制を採用し、大型店の新増設に際しては、店舗面積、開店日、営業時間、休業日数の四項目を調整対象とした。調整のプロセスにおいては、第二次百貨店法の運用を引き継いで商調協の場での意見集約に多くが委ねられ、その場で地元商業者の意資料15は、セイコーマートの草創期を伝える資料である。セイコーマートの歴史は、札幌の酒類卸商・北海道西尾資料16は、ドラッグストアを展開するツルハの社内報の一節である。ツルハは一九二九年創業の「鶴羽薬師堂」に564 第6章 商業
元のページ ../index.html#578