北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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る。○集荷の状況集荷については、多くの市場は、産地からの委託が主であるが、品目によつては買付け(冷凍魚、バナナ、かき等)の比重が増加している。また、中央卸売市場(同市場、仲買人を含む)等大規模市場からの分荷も増加の傾向にあり、これと表裏して、小規模市場の独自の集荷は、次第に困難となりつゝある。青果物については、本州の生産者団体、出荷業者よりの直接集荷が多く、ついで道内の生産者団体よりの直接集荷、他市場並びに青果問屋よりの間接集荷(注)となつている。道内青果問屋よりの集荷は、比較的貯蔵性のある青果物が主である。主要都市における青果問屋は主に府県産青果物の道内移入と小売業者への分荷機能をもつているが、荷引力の不足から最近の市場整備の動きのなかでは、市場との統合のケースもみられ、その存立の基盤は、ますます弱まりつつある。水産物の集荷状況についてみると、消費地市場においては、産地市場との間に介在する道内出荷業者からの直接集荷が大半で、つぎに生産者団体よりの直接集荷、ついで、札幌、旭川等他市場よりの間接集荷(主として、まぐろ類等の「移入もの」)となつている。高次加工品(ハム、ソーセージ、かんづめ、冷凍魚等)については、直接大手メーカーより集荷している。○販売の状況青果物、水産物の販売方法としては、「北海道魚菜卸売市場条例」にもとづいて原則としてセリ売りであるが、その他の食料品については、相対売り、定価売りも行なわれている。買受人の業態は、消費地市場では、小売業者が主である。578第6章 商業(注)       

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