北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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最近の傾向としては、都市の大規模市場の場合、市内の小売業者ばかりでなく、市外の業者も売買に参加し取引高を高めている。産地市場においては、このほか出荷、冷凍、加工の各業者が買受人となつている。つぎに消費地市場の代金決済期間については、道の「卸売市場機能強化資金融資制度」の活用等で逐次短縮され荷主に対しては平均八日、買受人の市場に対する決済期間は平均一三日である。また、卸売業者の委託荷主から収受する手数料については、各市場によつて異るが、一般に青果物については七―九%、水産物については七―八%程度となつている。奨励金については、大部分の市場において、荷         主と仲買人に対し交付されており、交付条件は個々に異るが全道平均では取扱高の〇・九%となつている。○将来の展望3.品目別流通圏の設定及び卸売市場配置方針議会」において承認された卸売市場整備方針にもとずき、将来の都市構造、市場立地等を考慮し、おおむね消費人口一〇万人以上、市場取扱高一〇億円以上を想定し、次表〈略〉のとおり青果物一五地域、水産物一五地域とした。周辺市場及び一定規模の取扱実績を有する問屋を可能な限り統合又は系列化し、整備のうえ拠点都市に配置する。卸売市場整備計画の進捗によつて市場の大型化が図られ生鮮食料品の円滑な供給が確保される。また、業界においては、卸売市場の整備とあわせて今後仲買人の規模の拡大、生鮮食料品の規格化、冷凍及び定温形態の促進、取引の大量化、迅速化に努めつつあるので、流通の近代化がさらに促進される。流通圏の設定については、「北海道魚菜卸売市場審市場の配置については、当該流通圏の大規模市場へ579第2節 商業活動の拡大と課題

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