本スキームの見直しが盛り込まれていたため、沿線自治体によるフル規格整備を求める運動が続いた。結果的には一九九四年に連立与党及び関係大臣申し合わせにより盛岡―八戸間はフル規格に変更され、八戸―青森間の暫定整備(ミニ新幹線化)も取下げとなるが、資料39の作成された一九九二年当時は全線フル規格での整備が困難視される状況にあったため、まずは未着工の北海道新幹線の早期着工と東北新幹線の盛岡―青森間の早期完成、青森開業時の函館同時開業などが要望として挙げられた。線路規格としてはフル規格での整備を基本とするが、規格低減方式による整備方策を求められた場合には、早期着工のため、後にフル規格新幹線に転換可能なスーパー特急方式(路盤など構造物はフル規格で整備、線路幅は在来線と同じ狭軌)により可能な限り新線を建設してもらうことが望ましいとしている。その後、北海道新幹線の区間のうち、二〇〇四年に政府・与党申合せによって新青森―新函館北斗間の着工が決定されて、〇五年より着工、一六年三月に開業した。651解 説
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