北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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差当り札幌―青森―仙台―東京―名古屋―大阪―岩国―福岡を結ぶ路線を開設することに閣議了解事項として決定しております。一     厚2 使用飛行場について北海道における使用飛行場は、現在の施設の状況からさしあたり千歳飛行場の使用を予定しています。3 予算的措置についてとりあえず運航に必要な通信施設の経費を昭和二六年度予備費支出として大蔵省当局へ提出交渉中で近々決定の予定です。なお、将来における恒久的空港については、地元各方面の総意を考慮して、決定することとし、これに必要な拡張、整備の経費は二七年度以降に具体化して行く方針です。洞爺丸事故と善後策〈一九五四年九~一〇月〉(千歳市役所所蔵)日本国有鉄道『国鉄線』九巻一二号一九五四年一二月二百十日は無事に過ぎ、その後懸念された十二号、十三号、十四号台風は予想より遙かに軽微な損害しかださず、引き続いて来襲を予想されていた十五号台風も、その規模や暴風雨は、これまでのものよりも小さいらしく、ただその進行速度が速いのが特色だといつた感じを一般に与えていた。この十五号台風は、九月二十六日午前一時すぎに南九州に上陸し、八時には鳥取附近から日本海に抜けるといつた異例のスピードだつたが、列車の運行に与えた影響は意外に大きく、九州をはじめとして西日本ではダイヤが相当に乱れた。東京でも、この日は午前中から南の風が次第に強くなり、午後一時には平均風速毎秒二二・八米、瞬間最大風速三二米を記録したと夕刊紙上に報じている。日本海に抜けた台風十五号は、時速一一〇キロという猛スピードで進路を東北にとり、奥羽地方北部、北海道青函事故と善後策旅 客             土井 692第7章 建設業・交通【交通】27 

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