北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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〈一九五八~六八年頃〉   函館市交通局『25万人の足 交通局の台所は重大なピンチに函館市の市電、市バスは、早朝から深夜まで一日約一万九、〇〇〇キロメートルを走り、一九万人の乗客を運び、市民のたいせつな足として欠かせないものになっております。この市電、市バスを今後とも市民のみなさんに利用していただくためには、経営の内容が健全なものでなければなりません。ところが、交通局の財政はここ数年来、たいへんな赤字が続き、いま重大なピンチに直面しております。このニュース』No.一 一九六八年一二月函館市交通局ままでは、二五万人市民の足の確保にも支障をきたすおそれもでてまいります。そこで、函館市の交通事業の現状をご理解いただくために、交通局ニュース〝二五万人の足〟をみなさんにお届けすることにしました。どうかご覧のうえ、みんなの交通事業を健全な姿にしていくためのご協力をお願いいたします。ころがせば、ころがすほど大きくなる雪だるまと同じように市電、市バスが走れば走るほど赤字が大きくなるということは、いったい何が原因になっているのでしょうか。もちろんいろいろな原因が重なって起こっているわけですが、そのなかで、もっとも大きな影響を与えている四つの原因は次のような事です。1、変わってきた都市の姿と乗客の伸び悩み逆に中心部の人口は減ってきております。このため、郊外から中心部への通勤、通学が多くなり、そのためどうして赤字がふえたのかご存じのように、最近は郊外に住む人が多くなり、第三節 モータリゼーションと交通再編函館市交通局の収支悪化と運賃改定710         第7章 建設業・交通【交通】31 

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