北海道現代史 資料編2(産業・経済)
731/1104

事情を含む生活不安解消に狂奔してバス輸送の充実を熾烈、切実に要望されたに拘らず、燃料、タイヤの不足、車両の甚しき老朽化によって如何共これに応える途なく、二十年、二十一年は僅かにその一部を充すドン底の様相を露呈するバスの姿は自動車のうちでも最も惨めなものであった。そこで日本再建の基盤をなす本道開発の緊急性に即   し道民生活の安定に寄与すべく業界は蹶起してその使命遂行を期し、四期にわたる復活再建計画を樹立、第一期 第二期 第三期 第四期 を目標に、業界の創意工夫、血のにじむような努力に終戦時―昭和二十五年度再建計画準備時代昭和二十六年度―昭和三十年度再建計画実施時代昭和三十一年度―昭和三十五年度再建計画充実時代昭和三十六年度―昭和四十年度主要路線と施設の整備充実の時代より現行路線の増強、休止路線の再開、新路線の開拓と懸命の奮斗が続けられ、二十四年から漸く立直りを見せ、前途に一応の明るい見通しを認めることが出来た。関心を以って最大の努力を傾注したのは、であるが車両の更新については旧軍用車と進駐軍不用車の払下と国産車の割当確保に重点をおいたが、国産車の入手については本道におけるバス事業の重要性に特別理解あるメーカー関係の厚意により予想以上の成果を得て再建計画に拍車をかけることが出来た。容易に緩和されなかったので、木炭、薪等による代用燃料にさえ甚しく制約されたから、ハイヤー、トラック事業者と協力して自動車用薪炭燃料企業組合の設立認可を受け、可及的数量の確保と統制経済違反防止等に著しく効果をあぐることが出来た。第一期 再建計画の準備時代に逸早く業界が特別の1 車両の更新  2 更に運行資材のうち液体燃料については配給統制が運行資材の確保717第3節 モータリゼーションと交通再編

元のページ  ../index.html#731

このブックを見る