町発展の基盤」であり、「明日を約束する地元資源だ」との考えを基本として、当初、(1)水没地区の対策、(2)地元のための水資源の確保、(3)ダム規模を計画より大きくしないことなどを中心に道及び開発局に要請した。一方、町はこの問題を判断する確固たる材料がないので、第三者の客観的、科学的な調査に基づいて町の姿勢をたてたいとし、われわれにこの調査を依頼してきたものである。2.調査団の編成この問題は、河川工学と地域経済学の専門知識を要するので(1)ダム建設に伴う河川工学的諸問題を解明する技術班、(2)ダム建設によって町はいかなる影響をうけるかを予測する社会経済班の二班で「沙流川水資源対策調査団」を編成して調査にあたってきた。なお、町との委託契約は五〇年一〇月二〇日であるから、完了まで満一年を必要としたわけである。3.調査目的委託契約によって町からわれわれに示された調査目的の七項目に及んでいる。これに対して、われわれは、沙流川水系の水資源を苫東に供給することによってという二面からこの問題にとり組むことにした。具体的には各班の調査計画に基づいて、技術班は町の所有してダム構造、流量計算など各種資料の検討沙流川流量調査ダムによる影響(水温、水質、伏流水、地下水、気象、水没地域)町の将来計画と産業構造将来の水需要量の推計ダム建設に対する住民意向調査その他関連事項の調査平取町は、いかなる影響をうけるか(社会経済班担当)ダム建設に伴って予想される問題の洗い出し(技術班担当) は(2) (1) (7) (6) (5) (4) (3) (2) (1) 62第1章 地域経済と経済政策
元のページ ../index.html#76