類・特産鉱物・主要鉱産物に分けて、道内の鉱物資源の種類や生産地・埋蔵地などを紹介し、鉱産物開発への期待を滲ませている。資料20は、北海道鉱業会が一九六六年にまとめた道内鉱山の沿革である。一九六三年までの道内の鉱業関連の動きを記録したもので、各鉱山の所在地、設備の導入、鉱業関連法などが簡潔に示されて、鉱業史として盛時の鉱業の動向を見る上では貴重な内容となっている。戦後に、道内でこれほど数多くの鉱山が存在したことに驚きを覚える。道内で操業した最後の金属鉱山であった。二〇〇六年に採掘条件の悪化によって閉山となったこの鉱山では、一九一四年から銅・鉛・亜鉛・レアメタルなどが採掘され、北海道鉱業を代表する金属鉱山の一つとなっていた。豊富地区に産する天然ガスを利用して地元で発電利用する試みであり、現代でいうと、エネルギーの「地産地消」の事例である。電力事情に恵まれない天北地区において、戦後開拓の初期、一九五〇年代中期から天然ガス利用を進めようとしていた先進性が認められる。比べて数多く残されており、その解消は最終的には一九七〇年代を待たなければならなかった。本資料はその解消に向けて、北海道電力株式会社(以下、北電)をはじめ関係機関が一丸となって努力を続けている様子を記録している。761資料21は、豊羽鉱山の一九九九年当時の概況資料である。同鉱山は札幌市内の定山渓温泉の奥に位置した鉱山で、資料22は、天北地区におけるガスタービン発電プラント建設についての北海道総合開発委員会による報告である。資料23は、一九六〇年代前半の農山漁村電気事業の概要報告である。北海道は、いわゆる「無灯火集落」が本州に【エネルギー】第一節 北海道開発と電源開発解 説
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