北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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転換を基本的に終えていたが、北海道ガスはその抱える市場規模と必要な設備費用との関係でなかなか踏み出せなかった天然ガス化に、ここにきてようやく着手できた。千歳市営ガス事業の譲渡を受けたことも重要な要因である。ガス開発は戦後一貫して北海道の課題であったといってよいが、サハリンからパイプラインを通じて天然ガスを北海道並びに本州へ導入することは幾度も議論されてきた。当時の経団連も積極的であった様子がうかがえる。く、北海道は津軽海峡によって本州と隔てられている。この数十キロの海のため、北海道は長く政治的・社会経済的に本州と異なる扱いを受けてきた。これを初めて電力系統面で解消した事例が北本連系であったのである。資料34は、天然ガスへの転換を伝える、北海道ガス株式会社の報告書である。大手都市ガス事業者は既に天然ガス資料35は、サハリンからの天然ガス導入問題についての一九六九年の北海道総合開発委員会の文書である。道内の資料36は、一九七九年の北海道と本州を海底送電線で結ぶ北本連系の完成を伝える北電社史である。いうまでもな765解 説   

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