北海道現代史 資料編2(産業・経済)
796/1104

北海道、北海道議会『石炭対策に関する要望書』 働力ニヨツテ補ヒ、鉱業所デノ最高能率ヲ挙ゲテ居ル実情デ此ノ二者ニハ著シイ増産余力ハ認メラレナイ。然ルニ二坑ハ拡張計画途上ニアルトハ云ヘ運搬力ニ大ナル余裕ヲ持チナガラ人員不足ヲ理由トシテ各切羽共全能力ヲ発揮シテオラヌ。之ハ職場規律ノ確立、時間ノ厳守、坑内外ニ於ケル人員配置ノ適正化ニヨリ飛躍的増産ガ出来ル態勢ニアル。炭砿全体トシテミルトキハ他ノ悪条件ノ炭砿ガ三交替ニ近イ操業ヲナシテ居ル際当炭砿ガ大部分ノ操業ヲ常一番制デ行ツテイルノハ余リニ余裕ヲ持チスギルノデハナカロウカ。(夕張市石炭博物館所蔵)石炭産業の安定と産炭地域の振興を図るため、政府においては、石炭対策大綱に基づき、目下、諸般の施策を推進しつつあるが、生産面における合理化が急速に推進された反面、保安の確保、流通の合理化、離職者対策、産炭地域振興対策等の諸施策が十分に補完しつつなされなかつたため、石炭産業においては、依然として不安定な状態にあり、労働力、特に、若年者の充足も困難となり、また、産炭地域においては、離職者の滞留、地域経済の疲弊等も容易に解決をみない現状であります。しかして、石炭産業を基幹産業の一つとして開発されてきた本道としては、これが安定化に極めて深い関心と石炭対策に関する要望書    石炭政策下での炭鉱一九六四年九月一九日7 転換期における石炭産業782(2) 第8章 鉱業・エネルギー【鉱業】

元のページ  ../index.html#796

このブックを見る