北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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期待を寄せているのであります。よつて、国においては、総合エネルギー政策を早急に確立して、石炭産業の位置づけを明らかにして魅力ある職場とするとともに、産炭地域振興のため諸般の施策を一層強化されるよう、特に、当面する左記事項に特別の配慮をされるよう要望いたします。一 生産体制の確立1 石炭鉱業の近代化を一層促進するため、設備資金等について大巾な財政措置を講ぜられたい。(理由)現在の石炭鉱業は、市中金融機関からの資金調達が極めて困難な事情にあり、財政資金に依存せざるを得ないので、大巾な財政資金措置を講ずる必要がある。2 保安の万全を期するため、保安監督体制の整備強化と保安設備資金融資を拡大する等保安の確保を図られたい。(理由)3 労務者不足が生産体制の確立に大きな障害となつている。このため、滞留する炭鉱離職者を対象として労働力の確保に努めているが、諸種の要因から斡旋の円滑は期し難い状態である。  記    化し、魅力ある職場たらしめる必要がある。(理由)生産体制を確立するため、保安の確保は不可欠の要素であり、保安監督を一層強化するとともに、保安設備の充実を図る必要がある。労務対策本道炭鉱の労働事情は、合理化の急速な進展による労務者確保のためには、先ずもつて石炭産業を近代石炭対策においては、賃金その他労働条件の改善及び保安確保について充分配慮されたい。労務者確保のため、石炭産業を近代化し、災害等についても不安のない魅力ある職場にすることが必要である。(1) 783第1節 戦後復興と石炭政策のトレース

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