北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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当所開坑以来の大惨事 尊き三十九名その職に殉ず去る八月三十一日午後七時四十九分当所春採坑二卸左八片掘進現場に於て突然ガスが爆発、当所開坑以来の大惨事として〔人 方々が尊き生産の人柱として殉職されたが事故発生現場は過般完成をみた桜ケ岡ベルト斜坑坑口より約三二〇〇米の地点で事故原因については現在各関係者に依り鋭意調査が進められている。尚今後の遺族対策、保安対策等炭鉱の災害と内包する課題太平洋炭礦株式会社太平洋編集部『太平洋』一〇七号(太平洋炭礦㈱総務部長「坑内変災関係綴」所収)一九五四年九月春採坑不慮の災害に名〕係員ほか左記〈略〉の三十八名のについては九月八日山元に於て緊急連合経協打合会を開催、万全の措置を講ずべく労使相方の委員に依り慎重に協議が進められている。別掲の当所春採坑に於て不慮の災害に依り尊き石炭産業の人柱として殉職された三十九柱の冥福を祈る当所合同葬は、九月六日午前十時各界の厚情を集めて悲涙にむせぶ当所春採会館に於てしめやかにも厳粛に執り行われた。この日会場春採会館は各界関係者より贈られた百十数   基の花輪に飾られ三十九柱の遺骨と黒枠の写真が供物、供花に囲まれて祭壇に安置され、遺家族二四三名は中央最前列に近親者、会社経営者、組合幹部、主婦会等が右側に、更に道知事(代理)、札幌保安監督部長、北鉱連専務理事、炭労中央執行委員長ら来賓約一五〇名が指定の左側来賓席につき、合計約七五〇名の関係者参列のも三十九柱の諸霊永久に安かれ法灯ゆらめき ありし日の英姿を偲ぶ百香を焚き殉職者合同葬しめやかに執行① 太平洋春採坑の災害一炭鉱における災害事例802(2) 12 第8章 鉱業・エネルギー【鉱業】

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