北海道現代史 資料編2(産業・経済)
820/1104

〇・五パーセント以上の場合はその使用を禁止されている遅発電気の雷管を使用、七時四十二分停電中の発破作業を行つたため付近に滞留中のガスに引火したものと断定され爆発は小さなものだが坑道爆発のシヨツクは大きく爆発地点にいたものはシヨツク死、その他は急激なガス中毒で死亡した。これは(1)保安係員が保安法の確守に万全であつたといえない。(2)末端係員の教養に遺憾の点があつたもので十月二十五日札幌鉱山保安監督部より、また二十九日道警釧路方面本部から株式会社太平洋炭鉱を含む被疑者数名(うち一名死亡)を鉱山保安法違反ならびに業務上過失傷害致死容疑で送致を受けた。当検察庁としては慎重に集められた各種資料、証拠を調査し刑事責任の分量を検討して遅くとも十一月中には処分を決定する。なほこの事件の捜査については鉱山保安監督部が技術面を担当、死因究明のため釧路で三回、札幌で一回計四回の死体解剖を行つたほか爆発試験も行うなど精密を極めたもので確信をもつてこれに当つた刑事責任者の起訴、不起訴は今後道警と打合せを行つた上結論を出す。余りにも他人まかせ、関係担当係員に頼むも実行がおそい。際、指示は無い。必要、ガス抜の実効が上らぬ事にも、問題あり。保安上で、係員が姿勢を正せぬ様なことをさせるな、職員I 保安関係現場維持に人員が掛り、保安施設等に手が廻らない。掘進を急ぐ為、ガス量が多くても、上司が巡回した通気系統の根本的改革が急務、骨格構造の見直しが北炭夕張炭鉱職員組合「アンケート調査表」(釧路市教育委員会所蔵)一九七九年以 上 炭鉱労働者の職場意識と課題〔自由記述〕806(3) (2)  (1) 13 第8章 鉱業・エネルギー【鉱業】

元のページ  ../index.html#820

このブックを見る