北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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して、生産・人員計画を変更するものであります。2.現 ① 水力採炭五九年一〇月に欠口部内の中止以降、地質的にはもっとも安定している南部水力部内に集約し、現在七六〇L~八六〇Lにおいて三部内を稼行しております。また、深部移行準備として八六〇L~九六〇Lの     況  今後より一層ガス、盤圧対策等保安対策の強化を図骨格及び部内展開を進めておりますが、九六〇L南二号上添立入におけるガス突出災害の発生に鑑み、り、安定操業体制確立のため、生産計画の見直しが急務な現状であります。② 採算性について当所ではこれまで条件悪化に伴う諸問題を技術的に克服し、コスト面におきましても、その上昇分の吸収に極力努力してきました。しかしながら、当所の原炭は低カロリーという特殊性があり、産出炭の③ 八〇%以上を内陸火発用五、〇〇〇Calの電力用炭として供給のため、原料炭ヤマに比し採算性が著しく劣っております。更に諸条件の悪化により六〇年度製品炭損益では安定化計画約八億の赤字に対し、約一四億の赤字見込みであり、六一年度以降についても国内炭を取りまく環境は厳しい現状にあります。需給関係について砂川炭は、産出炭の大半(六〇年度実績で八四・七%)を北電内陸発電所に納めております。本年度の取引量についても、昨年度同量をお願いしておりますが、為替及び外炭、原重油価格等により、道内の電力用炭需要の先行きが不透明であるとして、本年度の取引量はまだ決定していない状況であります。現在、暫定措置として、北電要請により昨年度実績の七五%ベースで送炭しております。従って、貯炭はさらに増加の傾向にあります。815第3節 道内炭鉱の衰亡と産炭地域

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