北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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も三交替での坑内作業は続く。一〇日からは新会社が採炭する第五本坑道(海面下約五〇〇メートル)の付近に機材を移動するほか、現在採炭している第八本坑道(同約七五〇メートル)の密閉作業に取り掛かる。密閉は二月一八日までに完了させる予定。国内最後の坑内堀り炭鉱、太平洋炭砿としての採炭はこの日が最後。作業員を待っている間から目を潤ませていた綿貫市長は「太平洋炭砿がなくなってしまうことは残念無念。これまでの操業に心から感謝している。今後は一人でも多く新しい会社で活躍してほしい」と話していた。本当に残念、新会社継続に力両角靖二釧路商工会議所会頭 だが、新会社の釧路コールマインがきちんと太平洋炭砿を受け継ぐよう取り組みたい。新会社は国の炭鉱技術移転五カ年計画だけでなく、新事業で将来ともに継続するよう、一生懸命頑張る。炭鉱の灯消えぬよう頑張る採炭終了は本当に残念中島太郎釧路コールマイン社長 平洋炭砿の商業生産終了はエネルギー革命という時代の流れとはいえ、八二年の歴史に幕を下ろすことであり、大変に残念で、寂しさがいっぱいだ。新会社の釧路コールマインは地元の雇用確保と、来年度から本格的に始まる石炭技術移転五カ年計画の遂行のため、関係者の支援の下、スムーズに稼働させ、炭鉱の灯が消えないように頑張る。八二年にわたって地元経済をけん引してきた国内最後    の炭鉱、太平洋炭砿(池田隆之社長)が三〇日、ついに閉山を迎えた。午後には、早朝からの作業を終えた一番太平洋炭砿 閉山八二年にわたり地元経済けん引新会社きょうから稼働『釧路新聞』二〇〇二年一月三一日国内で唯一残った太② 太平洋炭礦閉山と釧路コールマイン817第3節 道内炭鉱の衰亡と産炭地域

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