北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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概 1.鉱産物の種類北海道の鉱業生産額は工業および農業生産額には及ばないが、天然資源としては林業および漁業生産額を遙かに凌駕している。本道は地下資源の宝庫であるといわれるほど多種多様の資源を包蔵し、その種類も次のように五〇余種の多数に及んでいる。金・銀・白金・銅・鉛・亜鉛・水銀・アンチモン・蒼鉛・砒・テルル・ゲルマニウム・鉄・チタン・バナジウム・マンガン・クロム・ニツケル・コバルト・錫・モリブデン・タングステン・ウラン・硫化鉄・硫黄・石膏・重晶石・蛍石・石灰石・ドロマイト・ヅン橄欖岩・長北海道開発庁『北海道の地下資源』一九六〇年石・珪石・珪藻土・珪酸白土・ベントナイト・耐火粘土・蠟石・カオリン・陶石・滑石・石綿・明礬石・海緑石・黒鉛・石炭・亜炭・石油・天然ガス(メタンガス・炭酸ガス)・碧玉・瑪瑙・黒曜石・大理石・土木建築用石材。これらのうちには、貴重ではあるが僅かに標本として採取できるていどの微量のもの、あるいは鉱量莫大ではあるが品位低く稼行価値のないものなどがある。現在利用されているものは約三〇種である。    況 2.特産鉱物本道にのみ産出する鉱物あるいは本道にとくに多く産出する鉱物がある。これらの鉱物は比較的産額が少なく、わが国にとつても不足資源に数えられているものである。その生産増加は地質的な条件から本道以外に求めることの困難な事情にあるものが多いので、輸入を防遏するためにも道内資源の開発を促進することが必要である。附表〈略〉にも掲げてあるように、本道において全国生産額の八〇%以上を産出しているものが、これに相当第四節 戦後の北海道鉱業最盛期の道内地下資源82419 第8章 鉱業・エネルギー【鉱業】

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