北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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畜畜産地帯を形成するとともに、加工等農業関連産業の育成を図る。自然力を生かした天然林施業等、多様な森林施業を積極的に展開するとともに、木材加工の高付加価値化を図る。二〇〇海里体制の定着による北洋漁業の制約に対応し、函館、釧路地域、噴火湾等において、高級魚介類を中心としたつくり育てる漁業等を振興するとともに、日本海、オホーツク海、太平洋の各々の海域の特色を生かした増養殖、海洋性レクリエーション、研究開発等のための海洋開発拠点を整備する。先駆的産業の場の展開のため、苫小牧東部の大規模工業開発については、先端技術産業等の立地を促進するとともに、大型実証実験施設の建設等多角的な活用策について検討する。また、北海道が広大な空間を有することを考慮し、宇宙開発の動向を見据えつつ、太平洋岸臨海部における航空宇宙産業基地の立地可能性について検討を進める。テクノポリス等の整備により、バイオテクノロジー等の研究開発機能、食料品工業、機械工業等の工業生産機能等の集積を高める。基礎素材型産業等に依存する地域等においては、技術力の高度化、新規事業分野への展開を進める。札幌を核とする新たな広域都市圏の形成を目指す道央において、情報サービス業等を育成することなどにより、高次都市機能の集積を図るとともに、高度な情報・通信拠点の整備についての検討や都市整備を進める。また、各地域の発展を主導する函館、旭川、帯広、釧路、北見・網走において地域産業・技術の高度化を図るとともに、情報・通信基盤等を整備しつつ、道央及び各地域の産業・技術集積を有機的に結合し、北海道全体の活性化を図る。中央山岳部、後志などの地域において雪や高原の魅力を生かした余暇活動空間の整備を図る。また、湖、河川、温泉等の魅力を生かし、オホーツクのスポーツ強化基地、旭川の医療・休養基地等の形成を進める。効率的な除排雪システムの整備、雪や寒さに強い住宅の普及、冬期利用に適した各種公園の整備など、冬の快適な生活環境づくりを進める。また、氷室等による農産71    第1節 地域開発

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