北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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くくなることも予想される。○技術力、情報力が地域間競争を制する技術革新や情報化がすすむと、新たな地域格差が生まれるおそれがある。現在、経済の成長は、高度の研究開発機能や情報機能にささえられてきているが、こうした諸機能が首都圏に偏在していることから、人材や資金などの首都圏への集中がすすんでいる。北海道も、今後これらの機能の整備や人材の育成により、技術力や情報力の優位性を確保していくことが地域発展の鍵となるものと思われる。○再び移動の時代が来る一九八〇年代に入って、全体として都道府県間を移動する人の数は減っているものの、首都圏への集中傾向が強まっている。一方、地方圏は転出が横ばいであるが転入が減り、この結果社会減が拡大している。二一世紀に向かうこれからの一〇年間は、第二次ベビーブーム世代が進学や就職の時期を迎え、再び活発な人口移動が起こることが予想される。したがって、地方圏の発展力が高まるならば人口の分散がすすむことになるが、逆に首都圏への中枢管理機能の集中がつづくならば、人口のいっそうの集中をもたらすおそれも大きい。二一世紀を準備する一〇年○社会変化に富んだ一〇年口もやがて減少に向かうなど社会の枠組みの変動の少ない成熟型社会に向かうといわれている。一方この一〇年間は、人口移動が活発で、産業構造も大きく変わるなど社会変化に富んだ時期と予想され、二一世紀社会の枠組みに大きな影響を与えることとなると思われる。      一世紀へつないでいくべき準備の時期である。しい国土利用や活力ある地域社会の実現をはかり、二○北海道の発展の転機とする一〇年間二一世紀は、本格的な高齢化社会が到来し、また人この一〇年は、このような変化に対応して、のぞま73第1節 地域開発

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