資料45は需要側のニーズを調べた結果の一部である。リゾート開発では長期滞在型の宿泊施設が想定された。しかし、ータは不明である。札幌市は一九七一年頃からススキノとその周辺にある飲食店数を調査している。南一条から南八条まで、西一丁目から西八丁目までの飲食店数は二、七四九店で、急激に増えていたという(前掲『すすきの』)。だが、その後の変遷は明確ではない。資料44はすすきの新聞社による二〇〇〇年調査の結果である。カバー率は不明であるが、街の特徴が分かる貴重な資料である。一九八七(昭和六二)年のリゾート法制定を背景に全国的に活発化するリゾート開発は、北海道でも大きく進んだ。その狙いとは逆に、観光客は北海道に周遊型の旅行を求めていた。需給のギャップに加え、一九九〇年代初頭のバブルの崩壊によって、北海道でのリゾート開発の多くが破綻に追い込まれる。他方、これまでの取組の成果も垣間見られた。資料46は一九九〇年代に行われた宿泊客調査の結果である。一九六〇年代の問題とされたサービスの悪評が重大課題として指摘されていないことは、業界再編の可能性もあるが、資料組の成果であろう。初の講習会」で実施したような取第五節 観光客のニーズと対応881解 説35に見られる対策や前掲の『北海道新聞』一九六一年一一月二日付「旅館経営者
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