北海道現代史 資料編2(産業・経済)
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〈 その1〉当行の味方を増やし将来ますます厳しくなる〈 その2〉百鬼夜行の不動産戦争において、確たる情報総合開発第二部 1、所在・人員・内容東京本部のエレベーターを六階で降りると、右手奥中程に「PROJECT VISI0N メンバーは、〔人名〕隊長以下総勢一七名、うちべースキャンプには一三名、前線基地には四名の精鋭(出向者)を配し、日夜激変する金融戦争において、活躍中の前線部隊(支店)を果敢に支援し、当行に多大な戦果をもたらさんとすべく活動している。われわれに与えられた任務は次の二点である。金融戦争において、多くの力強い企業を味方につけるべく、知謀戦術の限りを尽くさんとすることである。(事業開発事業)の分折とその実現策を講じ、多大なる戦果をもたらさんとすることである。(不動産開発事業)。首都圏戦線拡大中DEVELOPMENT Ⅱ」(総合開発第二部)の作戦本部がある。( 1)事業意欲が極めて旺盛かつ経営手腕・資質が優れ( 2)今後も成長力を維持できる国力(技術力、新事業( 3)当行と密接な関係を有する中堅・中小・小型企業2、「事業開発事業」作戦次の何れにも該当する先を支援するものである。DIた指揮官のもとで急成長が見込まれる国家(企業)であること。等)を有していること。であること。以上の先に対して経営に積極的に参画し、事業リスクも採りながら、貸出粗利のみならずキャピタルゲインの実現や手数料収入を狙い、将来のわが軍の味方に育て上げる作戦をいう。3、「不動産開発事業」作戦一定規模以上の不動産開発に企画段階から主導権をガ     とって、ハイレベルの兵器・戦術を駆使して、事業全体をオーバ()ナイズする中でスキル・ノウハウの蓄積を図るとともに貸出以外の手数料収入を積極的に追求する作戦をいう。901第2節 北海道拓殖銀行の破綻とその影響

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